ef – a tale of melodies. #09 return

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人の想いは、記憶の中の顔に宿る。

因果応報。 すべての想いは折り返し地点を経て、かえってくる。

やがて収束へと向かう中で、各人はかえってきた想いを糧に何を描き出すのだろうか。

歪な愛と、無償の愛。形づくられた愛の形が、過去と未来の狭間で目まぐるしい対比を描いていましたね。

今日のOPは色を取り戻し、対比的に配色された演出がそんなefの物語を暗喩しているようでした。

いや~今日はとても印象に残る回だったなぁ。こんな画作りをしてしまうシャフトはやはり凄いなぁと思う。溢れる狂気に崩れ行く理性を存分に描ききったAパートは凄まじい迫力でした。いやはや、圧巻。

想い人が死んだ後、その燃え上がるような想いは完成された愛となる。

それも、永遠に束縛され続ける苦しい愛として。

その狂気にも似た歪んだ愛情はいつしか明良を焼きつくしてしまったのだなぁ。でも、後悔と深く結び付けられてしまったそれは、思い出を呼び起こすことすら拒否してしまう。思い出とはすなわち、表情。すっぽりと抜け落ちたしまった妹の表情が彼の大きな喪失感の正体だったのですね。

優子の中には見出せなかった、妹の表情。

でもそれは優子が夕に見せていた表情でもあるんですよね。

それは幸せと充足を感じさせる眼差し。それを描ききった夕のスケッチを見て、とうとう明良は記憶の中の妹に再会を果たせのです。この表情、この表情なのだと。自分が何よりも強く求めていたのはこの表情なんだと打ち捨てられるように置かれていた顔のないキャンバスに筆を殴りつけていく様子はなんとも常軌を逸しているのですが、彼の報われなかった歪な愛の形をキャンバスに描き出しているのだと思うとその圧倒的な迫力に言葉を紡げません。

今キャンパスに描き出しているのは明良のすべてなのだ。

そうして明良の取り戻した色がキャンパスに描きとられていく……。

そしてそれは、破滅的なまでに澄んだ「赤色」で完成するんですよね。明良の望みとはこれ即ち過去の妹との心中。これこそが、彼の愛の完成形であり、それ以外の何者でもないのです。

燃え滾る炎の中で、安らかに微笑む明良はとても幸せだったんじゃないかなぁ。

一方で、燃え滾る炎で分断された夕と優子。

この先に広がった明良だけの世界はまさしく彼岸に位置していたのでしょう。彼岸と此岸。この炎の帯はさながら彼岸にある明良の世界と、此岸に留まる夕たちの世界を分断しているようでしたね。

そんな彼岸の奥に手を伸ばそうとする夕と必死で掴み、離さない優子でしたが、優子の暗い瞳が大変印象的なシーンでした。

これは優子にとっては明良との決別の時だからなのだろうか。そんな優子が浮かべた表情、そのまなざしの奥に浮かんでいたのは怒り/諦念/決別その他様々な感情を宿した憐れみ、だったのではないでしょうか。

あくまでも、彼を冷たく見放すのは憐れみ。妹と共に心中を果たせなかった「可哀想な人」への憐れみなのだと思います。そんな優子の残虐性も描きだしていたんじゃないかなぁ。

いやはや、凄まじい迫力で描かれた優子と明良の決別でした。

そうして過去編の優子と明良の確執は終焉した。

それに続く未来、

ミズキと修一の物語にも大きな動きを見せ始める。

あ~ミズキと新藤姉妹の対話には癒されました。もう千尋が本当に可愛いの。あ~もうもふもふしたくなっちゃう。イヌミミモードのミズキもそんな千尋の可愛さに先輩エネルギーを充填されちゃったのだと思います。

はてさて、嫌いという嘘だけはつけなかったという千尋。それに対してミズキはどんなヒントを得たのかな。ミズキはそもそも好きな人に嘘なんてつく様な子ではない。

だとすると、ミズキのとった行動は真正面からぶつかることだった、というわけですね。

修一を救ってやるたったひとつの方法。それは負ける勝負に挑ませ、負けさせてあげること。そうして包み込むように修一のすべてを受け止める。決して大きな器ではなかったとしても、修一にとってはミズキの等身大の器だけで大きすぎるくらいに十分なんです。

死の恐怖という勝てない勝負から目を背け、思考停止する為に人間関係を清算してきたのに、とうとうその虚しさに修一は気づいてしまった。

後に残るのは、剥がれ落ちた仮面とすべてを失ってしまった喪失感。

死ぬ前にもうすでに精神は死ししている。だけれども、その仮面をつけたまま死ぬのはやっぱり彼にとってはよくなかったことなんじゃないかな、とも思う。

修一にとって、あの延々とミズキに問いかけたシーンは本当に大切なことだったのではないだろうか。

今までの修一を形成した強固な仮面は、紛れもなく修一自身ではあるのだけど、その仮面が彼を束縛していたのは言うまでもないでしょう。

だから、すべてに気づいてしまった今、彼は自らの色を取り戻したからこそこんなにも絶望して泣き叫ぶ。それはもう我を失うくらいに。感じまいとしてきた自己愛に今気づいたのだ。

そんな修一に射した一筋の光明。

これは泣いちゃうよなぁ。ボロボロきちゃうよなぁ。「果たし状」なんて書いちゃうのだからやはりミズキには敵わない。

ミズキの意図を理解した修一はさぞミズキが救いの女神に見えたんじゃないかなぁ。

あ~やっぱりミズキは凄いよ。ボクもすべからく包み込むように抱擁されたいです。いやはや。

自らの色を取り戻し、ミズキの「笑顔」という救いの色を見つけ出した修一。

過去と現在において、対比するように事の顛末を迎えたefの物語でしたが、その明暗はどうであれ、苦しんでいた人は平等に救われたんじゃないかなぁ。

そして物語は収束の兆しを見せ始めます。

物語が未来へと紡がれようとする中で、ミズキと優子の接点が仄めかされることで過去と未来はつながりを見せるんですよね。

あ~面白くなってきた。 明良と修一を縛ってきた鎖が解き放たれ、efの暗く淀んだ物語に光明が射してきました。次は夕に打たれた杭を解き放つ番だよ。reunionと銘打たれた、新たな繋がりを予感させる物語に期待が膨らみます。

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ジェネオン エンタテインメント2008-12-26

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Itary亜人:ラノベと深夜アニメが主食の装飾系(webデザイン趣向的な意味で)ヘタレ男子。
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