アニメ とらドラ! #19 聖夜祭

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一人きりのChristmas (k)night.

うあああ、何で竜児は大河の傍にいてやれないかなぁ。

大河の笑顔に頭の中で警鐘が鳴りっぱなしでしたよ。この笑顔は竜児を送り出すものではなくて精一杯の強がりなんですよね。

結局実乃梨のところに行くなら中途半端に大河の元へ行くべきではなかった。心の中に空いた穴は竜児が埋めてくれた、けれどその竜児がいなくなってしまったらより不在が際立ってしまうのだ。これは恋心というよりも、もっと深い部分で根を結んだ依存だったのではないかな。

そして図らずも、その隙間を認識してしまったからそこに恋心があったことを認めざるを得なかったんですよね。

舞台は聖夜祭。今まで誰かのために動いてきた竜児たちが、一夜だけそれぞれの心のおもむくまま自分のために動いてしまいました。

ここに来て新OPの冒頭で流れていた交差するイメージが活きてくる。

みんながバラバラの方向を向いたままで一歩を踏み出しても決して交わることは出来ない。すれ違った際に受けた風がそれぞれの身を切り裂くだけ。その後にはずたぼろに切り裂かれた傷跡と言い知れない後悔のみが残る。

しかし実は、もし竜児が大河のもとに居残っていてもそこには終焉が待っていた可能性が高い。

実乃梨はおそらく己の目で現実を受け止めようと思ったんじゃないかなぁ。きっと大河は実乃梨のために身を削っている。誰よりも大河の性格を分かっている実乃梨にはお見通しだったのかもしれない。

けれどもし、そこに竜児がいたら――?

多分それを確かめたかったのではないかと思う。そして実際に竜児は大河に振り向いた。あのままもし竜児が居残っていたら実乃梨の目でその光景を目の当たりにすることになってしまったわけですね。それはあまりにも無慈悲な失恋。

まぁだけど恐らく実乃梨は大河のマンションのエントランス前で迷った挙句に引き返していたんじゃないかなぁと思います。

実乃梨って踏み出す覚悟はあっても、それを肯定しきれなくて足踏みしてしまう女の子だと思うんですよね。

しかし、そうして覚悟を決めた実乃梨が見てしまったのははたして――泣き叫ぶ大河の慟哭だったのですよ――。

悲しいかな、ここで大河に駆け寄って抱きしめてあげることが出来なかったのは竜児の名前を叫んでいたから、なんですよね。大河の横は自分の席じゃない、大河の横は竜児じゃないとダメなのだ。

だから実乃梨はここで自分の失恋を自覚したんじゃないかと思う。

大河を蔑ろにしてまで自分は幸せにはなれない、そして、大河の傍にいることさえ許されなかった実乃梨はどんな気持ちで暗い夜道を引き返していたのかなぁ。俯いた、表情の見えない実乃梨の姿が涙を誘います。

こうしてあの告白シーンに至ったんじゃないかなぁ。

実乃梨は竜児を振った。それも、含みを持たせた曖昧な言葉で。竜児の告白を遮えぎるように先手を打ったのは、おそらく竜児の告白を聞いてしまうとたえられないから。そして夏合宿の幽霊の話を引用して、含みを持たせるように制したのは大河を泣かせた仕返しだったのではないかなぁと思う。いわば、復讐。

幽霊が見えない(フリをする)から、これからもみんな一緒に仲良くしましょうね、という実乃梨の残酷な復讐。

亜美が『おままごと』を指摘したのは、そこに待っているのが無慈悲な破滅だから。そしてそれに気づいていた実乃梨は『おままごと』が破滅しなければいいのだと演技することを選んだのだ。

自らが立役者として、『おままごと』を演技し通す決意を固めたわけですね。ここにきて、実乃梨の演技者という一面が悪い形で姿を現してしまった。

さて、竜児の失神オチという波乱の展開をもって幕を閉じた聖夜祭。

蓋をあけてみると非常に凄惨な結末を迎えてしまったのではないかと思います。

学校の前で倒れる竜児、エントランス前で泣き叫ぶ大河、暗い路頭に姿を消していく実乃梨、会場で一人さびしくまた仲間はずれにされたのだと理解する亜美。

大河が自覚した竜児の恋心によって、北村はフェードアウトしていきましたね。

さぁ、波乱の幕引きを迎えた聖夜祭。次回予告で見せたいつも通りの平穏な日常が歪な恐怖を誘います。これは怖いよなぁ。

無理やり軌道修正を施された竜児たちの関係性が歪を生み出すのを見守るほかなさそうです。

とらドラ!〈7〉 (電撃文庫)
とらドラ!〈7〉 (電撃文庫)
竹宮 ゆゆこ
アスキーメディアワークス

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Itary亜人:ラノベと深夜アニメが主食の装飾系(webデザイン趣向的な意味で)ヘタレ男子。
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