Phantom ~Requiem for the Phantom~ #03 実践

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Phantom 〜Requiem for the Phantom〜 #11 襲名 Phantom ~Requiem for the Phantom~ #03 実践Phantom ~Requiem for the Phantom~ #04 暗殺

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醒めない夢の始まり。

ツヴァイの素直さが沈痛さというのを際立たせているよなぁ。

前回のクロウディアの誘導が、ツヴァイを縛り付けるものの存在を明確にして上で、その効果を果たしていたのではないかと思います。

ツヴァイは確実に彼の運命の正体を感じ取り始めている。それが決して抗えない絶望だと認めざるを得ない状況に陥っているのですよね。

実践とは、実際にその手で人を殺すということ。

これは、彼が気づき始めた『ファントム』としてのツヴァイという運命に否応なく縛り付けられる楔を意味しています。つまりはアインの言葉を借りるなら「醒めない夢」の始まり。

そんな現実を突きつけられ、理性と服従のせめぎ合う中で生への執着という本能が彼に一線を踏み越えさせてしまうのですよ。

無意識のうちに生き残る。生還する。これが、ツヴァイの才能だったのかもしれない。

一度持ち上げ、完全に突き落とすことでうまくツヴァイの本能を引き出していたのではないかと思う。

ツヴァイに宿った意思のない暗い瞳が、アインに張り付いた仮面をイメージさせた。

『ファントム』をつくりあげる上で、まずはその土台となる”ツヴァイ”を成立させた形だ。

また、『ファントム』を形作るもう一つの存在である”アイン”も、その周りをとりまく状況が見えてきた。

『ファントム』のマスター、サイスの人物像が歪でとても鮮烈だったのですよね。裸身のアインを撫で回す手つきには恍惚したものが宿っていて、けれどそれは彼女への純粋な性的欲情ではないことも読み取れます。

おそらく、サイスは『ファントム』という絶対の存在に入れ込んでいるのではないかな。その幻影には、どこか母性的で包み込むような絶対の存在を感じさせます。

そしてアインはそれを宿す人形でもある。いわば、アイン自身は『ファントム』という絶対神の依り代となるマリオネットなのだ。

けれど、サイスは『ファントム』を形作る上でアインだけでは不十分だと思ってしまったのかもしれない。”ツヴァイ”という才能を見つけてしまったことでより良くなる可能性を見出してしまった。サイスはそれを受け入れないわけにはいかない。

ツヴァイの成立によって、『ファントム』の具現に一歩近づいたエピソードでした。

しかし、この『ファントム』は生半可ではいかない化け物になりそうよ。

『インフェルノ』が『ファントム』を持て余すまでに成長するのではないか――そんな予感めいたものも感じさせます。

KARMA
KARMA
SMD jutaku(SME)(M)2009-04-22
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