今年も上半期ライトノベルサイト杯の季節がやってきました。すでに投票は終了しておりますが、僕の投票結果を簡単な講評と感想記事へのリンクを添えて書き記しておきます。
空欄の作品は後ほど順次追記いたします。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784048678483】
「
境界線上のホライゾン
」の夏が今年もやってきた。上巻にしてすでにページ数は905 ページと破竹の勢いで進んでいく物語に心揺さぶられてしまうのです。今回のエピソードは三征西班牙(トレス・エスパニア)の国内事情と武蔵の学生たちのエピソードが中心で、三征西班牙と英国とのアルマダ海戦を前に奔走する人々の物語が美しかった。Ⅰ・下の勢いはない本作ですが、丁寧に描かれた”今この時代に生きる人々”の日常に下巻への想いを乗せて1票を投じました。感想記事は下巻の読了とともにおってupする予定です。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784829164150】
これぞLOVE! 志乃ちゃんが「頭のいいだけ」の普通の女の子として描かれたことに打ち震えた。怒涛の展開とともに志乃ちゃんの志向する未来が『彼』との日常に収束したラストエピソード。慈愛に満ち溢れた優しい女の子の志乃ちゃんが、頭が良すぎたために「他者」との断然が視えてしまい、「完成された個人」という精神世界のなかで他者を蒐集していく物語に自らの手で終止符をうった。『支倉志乃』を否定し、『彼』とともにあり続けるラストを選択した志乃ちゃんと『僕』の純愛の物語に拍手を送りたい。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784048675932】
みんな幸せ! 竜児と大河の物語は二人が抱えていたいびつな「家族」像へと回帰した。「家族」を否定し、「恋人」として二人あり続けようとした竜児の「子供」エゴを、実乃梨や亜美や北村は肯定し、また大人たちはそんな彼らの甘さを優しく諭した。うん、実乃梨や亜美の物語はもっと見てみたかったと思う。けれど、二人それぞれが同じを星を見合ったラストも悪くなかったよね。天かける「竜」を、大地を駆け回る「虎」が見あげて追いかけていくラストに胸を打たれたかな。そうした別れを経て、再び再会した二人の物語に思いを馳せてみたい。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784894258204】
眼鏡への偏執的なまでの愛情を綴った、眼鏡讃歌小説「彼女は眼鏡HOLIC」シリーズが堂々の完結。
意外に早い幕引きには驚いたものの、眼鏡 vs コンタクトという構図を踏襲したアルハゼンとダヴィンチ・コンタクトの抗争を無為に引き伸ばさずに手堅くまとめてしまった姿勢には素直に好感がもてます……もてますけど上栖先生から眼鏡をとったら何になるんだよっ! と思わず叫びたくなってしまうくらいには好きなシリーズでした。新シリーズの「
ギブあっぷ!
」では眼鏡への愛情は垣間見れなくなってしまいましたが、心安らかになる優しい物語には心ひかれるものがあります。個人的にはこれからも追っていきたい作家さんです。
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【09上期ラノベ投票/新規/9784062837088】
ユニフォームの「青」、蝶が刻んだ傷跡の「黒」、そして閃光とももに視界を塗りつぶす圧倒的な「白」が鮮烈な怒涛の青春小説でした。
悪夢の1日から自殺した先輩にとり憑かれた少年・千司と、心臓の中に蠢く記憶に苛まれた謎の少女・百合亜の「悪夢」をスタンガンの電流が吹き飛ばす。「黒」を塗りつぶす「白」の閃光。その「悪夢」の記憶の一欠けらが「白の断章」という断片的な1章の記憶媒体を紡ぎだす。
そんなノアールな青春の物語と共存する形で熱血スポコン青春ストーリーが展開されるのですよね。逃避の「白」を栄光の「白」へと変換せんと凄まじいまでの激情が押し寄せる、溢れ出す、、、。
2重の意味で存在を与えられた「白の断章」が鮮烈にして圧巻。押し寄せる映像の洪水に背骨が根元から折れ曲がるくらいに仰け反るかと思いました。これはギミックの勝利だと思った。読み終えてみるととてつもない傑作に思えてしまう。頭の中の神経細胞に映像がこれでもかと焼きつく錯覚を覚えた作品でありました。これもまた追って感想記事を書きたい作品だなぁ。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784094511277】
前作「
どろぼうの名人
」にも増して凄まじい作品でした。ここまで「百合」を深く考えたことはなかったなぁ。百合の根源にある本質としてどろぼうの名人が「停滞」という要因から百合を形作っていたのに対し、本作では愛情への飢えから来る「孤独」から形作っていて、「孤独」の反証としての包括的な「家族愛」を通して百合を描いた作品。
言わば王室とは家族であり、陸子にとっての緋沙子は子供の頃の自分自身。そこに二人を誑かす光が現れて――。
”子供の頃の陸子”、”母親になった陸子”、”光”の三者が織り成す濃密で淫らな百合が圧巻な一冊です。
過去の投票結果 :
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