- ばけてろ 成仏って、したほうがいいですよね? (角川スニーカー文庫 182-51)
- 十文字 青
- 角川書店(角川グループパブリッシング)
呪われたくなければ3回まわって読みなさい!
島原千夜子(天然・巨乳・空耳)と兎我野メルカ(唯我独尊・巨乳・メルカ)の依頼で、刑天文院景敦(助平・やる気なし・謎?)は、首吊り姿の少年幽霊を成仏させることに。さらに、幽霊を見るのが夢だったというメルカの霊感を高めるため、景敦はメルカに「スカートめくれ」と命ずるのだった! ついに発動、あっぷだうんオカルトゆるコメ!三人の主人公たちの、愛と暴走と「月刊ヌー」的真実に満ち溢れた、どーしようもない日々!!
『……ごめんなさい。ぼく、生きてたころの記憶がちょっと薄れてきてて。自分の名前、覚えてないんだ。でも、タケシではないと思うんだよね』
「そうだったの」
メルカはちょっと考え込んだ。
「それなら、キヨシくん」
『キヨシでもないと思うんだ』
「ビートくん」
『ツービートは古いよ、お姉ちゃん。古すぎだよ』
「贅沢なのだわ」
『……そうかな』
「それなら、長介くん」
『ドリフも古いよ。もうこっち側の人もいるし、全員集合できないよ』
普通にライトノベルだ! 少し頭の足りない少女・千夜子とオカルトマニアの少女・メルカがちょっと助平な能力者の少年・景敦と様々な事件に巻き込まれていくお話。
主人公が堂々とエロい。鬱成分0ながらも、掛け合いの楽しさでみせてくれるあたり十文字先生らしさを感じます。ねじの緩んだズレた会話がとても面白かった。そうして学校での幽霊事件を解き明かしていく中で、お化けだけでは飽き足らず、宇宙人までが姿を現す始末。そしてエルフ耳が愛らしい宇宙人の少女・ミポルは大人のお姉さんに変身して――。
知り合いの女の子たちの眼前で、ただでさえ見つかって恥ずかしいAVコレクションを暴露されて、挙句の果てに目の前で上映会を開かれる、というシチュには身悶えた。こりゃたまらん!
そうして景敦をめぐる新しい”友達”の輪が出来ていく中で、千夜子やメルカにミポルを巻き込んだ壮絶な恋模様が火花を散らし始めていくのですよね。
自分の中の気持ちに気づき始めたのだけれど、素直に認めることが出来ない、あるいはこの気持ちの正体が掴めずむずむずしていく少女たちが可愛らしいお話だったかな。
意味深な伏線を残しながらも、どこまでも続きが続いていきそうなシリーズ。ある意味、普通のオカルト学園コメディは、息抜きにピッタリな作品だったのではないでしょうか。特に何かが巻き起こるわけではないのだけど、じりじりと燻り続けるラブ成分が見所で、続きにもぜひとも期待してみたい。
- 面白さ : ★★★ 3
- 笑い : ★★★★ 4
- ばけてろ : ★★★★ 4
- ラブコメ : ★★★ 3
- 泣き : ★★ 2
- 平均 : 3.2

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